いつもの年ならお盆にはお祭りがあって、盆踊りがあって、花火があって。
お盆休みには、予定がいっぱい詰まってて大忙しなのに、今年は何もねぇ。
あまりに暑いから、昼間出かける気にもならないし、エアコンのある家の中で大人しく「香川照之（カマキリ先生）の昆虫すごいぜ！」をひたすら見ていた。
おいらの地域では、８月13日に「迎え火」で先祖の霊をお迎えし、15日には「送り火」で送り出す。
昔は、舟に乗せたおしょろ様（御精霊様）を夕方河原へ行って流したけれど、今は川に流せないので、河原で火を焚いてそこで焼く。
夕方５時を過ぎたころ、近所の人たちがおしょろ様を持っていつもの河原へ歩き出す。
毎年、お盆の15日には精霊祭りがあるけれど、今年は中止。
河原には、その年の役員さんたちが、火の番をしながら待っててくれる。
暑いのにご苦労様です。
おしょろ様を火の中にいれ、お参りして帰る。
近いけど、いつもならブーンって車で通り過ぎる道。
久々に家から歩く往復の道は、まだまだ溶けるくらい暑くて、空が青くて、雲は鳥のかたちをしていた。
カマキリ先生をひたすら見ていたせいか、帰り道「虫」を探しながら歩く。
セミの声は聞こえるけれど、通り道の桜の木を見てもどこにいるのか探せない。
すごいぜ、カマキリ先生！
暗くなると、花火なんかも上がって、お盆休みの最後を盛り上げて終わるのだが、今年はそれもない。
ちょっと寂しいなぁ。
家に帰ってひさびさにみんなでトランプをやった。
今年のお盆休みはまだ明日１日ある。
さて、何をしよっかなぁ。
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